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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送台湾ミニ百科(2021-10-20)台湾人が台北・台中・台南に対する印象は?

  • 20 October, 2021
台湾ミニ百科
(写真:AFP)

台湾の大きさは、およそ3万6197平方キロメートル、日本の九州と同じくらいですから、特に広いというわけではありません。ところで、この小さな島にある22の県と市は、それぞれ違う特徴と習慣があります。

今週は、台湾の主要都市に対する、台湾人が持つ印象をご紹介したいと思います。台湾の北部、中部、南部から、それぞれ一つの都市をピックアップしてご紹介いたします。中には、他の地域の出身者がその都市に対する偏見も含まれていますが、それもその都市の一面と言えるのではないかと思います。

1.台北市:苦労知らずの「天竜国」

台湾の最大の都会、台北市は、台湾の政治と経済の中心として、他の地域に比べて、交通が便利で、資源にも恵まれています。台北市以外の地域出身の若者にとって、卒業後に台北市で就職することは、出世への近道と言えます。

そんな台北市は、「天竜国」と呼ばれ、台北市民は、「天竜人」と呼ばれています。日本の漫画やアニメがお好きな方なら、すでに何かを察したのではないでしょうか。天竜人という言葉は、もともと日本の人気マンガ作品『ワンピース』における特権階級の名前です。

作中では、天竜人は世界貴族だから、仕事をしなくてもいろんな特権を享受することができます。また、一般人のことを蔑み、一般人と同じ空気を吸いたがらない傾向があります。そんな天竜人のことを、台湾では、台湾中の資源が集まる場所・台北市で暮らし、苦労を知らない台北市民の譬えとなりました。また、天竜人が集まる地域、台北市は、もはや他の地域から独立した一つの国のようなので、「天竜国」と呼ばれているというわけです。

天竜人と思われる台北市民の言動の具体的な例をあげましょう。台北市では交通が便利過ぎたせいで、台湾のどの地域にいても、バスは普通5分から10分以内に来るものだと勘違いすること。他の地域の出身者に対して、「ご実家にはセブンイレブンはあるか?」と聞くこと。台北市以外の地域はすべて田舎と見下していること、などです。もちろん、これはあくまでごく一部の人にだけこういう傾向がありますが、このように、台北市民は他の地域の出身者から「天竜人」と揶揄され、台北市のことは「天竜国」と言われるようになりました。天竜国も天竜人も、実は一部の台北市民にとってかなり地雷となる呼び方ですから、使う場合は気をつける必要がありますよ。

2.台中市:治安の悪い銃弾の町

台中市は、台湾中部の唯一の直轄市です。人口はおよそ281万人で、台湾中部の最大の都市であり、台湾では南部の高雄市に次ぎ、二番目に人口の多い都市です。

台中市は、芸術と文化の発展に特に力を入れている都市として知られています。台湾最大規模の宗教的式典、媽祖順礼を行う廟、大甲鎮瀾宮は、台中市にあります。ほかにも毎年いろんなアートイベントが台中市で開催されます。台湾の芸術の都と言えます。

ところで、そんな文化的な一面とは反対に、台中市は多くの台湾人にとって、恐ろしいイメージがあるのです。台中市に対するイメージと言ったら、真っ先に「銃弾」を思い出す人は多いでしょう。なぜなら、これまでに台中市では何回か銃撃事件が発生したことがあって、それがニュースによって大いに取り上げられました。それから、台中市には、高級なキャバクラが複数あることで有名です。マスコミの影響で、台中市は治安が悪く、ヤクザが棲む街と思われ、台中市でうっかりクラクションを鳴らしたら、ヤクザに絡まれるかもしれないなど、台中市に関する怖い噂も流されるようになりました。台中市民も、台湾で最も怒らせてはいけない相手と言われています。

本当にそうなのでしょうか?台湾の警察機関の統計によりますと、2015年から今年まで、銃刀法違反の案件の数が最も多いのは台中市ではなく新北市、1660件で1位です。台中市は721件で台湾の22の県と市のうち4番目に多いです。それから、今年1月のデータですが、台湾の6つの直轄市のうち、事件の発生数が最も多いのは、北部・桃園市の23件、その次は新北市の14件、台中市は3位の10件です。台中市の治安は、実は思ったほど悪くないということです。

3.台南市:市民全員が自覚なしの甘党

台南市は、17世紀初期に、オランダ人が日本と中国との貿易のために、台南で拠点を置いたことをはじめとして発展し、これまでにおよそ300年の歴史のある古い町です。台湾で最も早く発展された都会であり、最も歴史の長い地域でもあります。およそ日本統治時代に台湾の経済の中心が北部に移されるまで、台南市はずっと台湾の政治と経済の中心でした。今は文化首都と見られています。

そんな台南市は、長い歴史に恵まれて、歴史的建物と、多種多様なグルメで知られています。しかし、台湾の他の地域の出身者にとっての台南市のイメージというと、それらの魅力ポイントのほかに、「食べ物がとにかく甘口」という、人によっては欠点なところもあります。普通の料理から、タピオカミルクティーなどのドリンクまで、台南市で調理されたものは、たとえレシピには砂糖が入っていなくても、他の地域より甘みがあります。元から砂糖が入っているものなら、砂糖の量が倍増したように感じられると言われています。しかもそれについて、多くの台南市民には自覚がないのです。

台南市の料理が甘口な理由は、まだ農業社会だった昔に、砂糖は裕福の象徴と見られていたからと思われます。昔の台南市民は、料理する時に砂糖を入れることで、家族の裕福を他人に誇示していました。その影響で、少々甘い味付は、今ではすっかり台南市民に馴染ませられていたのだと見られています。

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