Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送GO GO台湾 - 2021-06-05_台南の”オランダにまつわる”スポット

  • 05 June, 2021
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台湾南部・台南市の「德元埤オランダ村」にある風車。100年以上の歴史を持つオランダのVaags社製で、実際にオランダから船で運ばれてきた。この風車を背景に写真を撮るのが人気だ。(写真:CNA)
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オランダの設計事務所Mecanooが手掛けた台南市立図書館新本館。まるで大きな樹のようにも見える外観と伝統的な「窗花」を新たな素材と手法で作り出したデザインは台南の歴史的な記憶を表している。(写真:CNA)
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オランダの建築家集団MVRDVが手掛けた台南の新スポット「河樂廣場 The Spring」。かつて台南の需要な商業エリアとして栄えた「中國城商場」跡をその都市の発展の記憶を残しつつ新たなパブリックスペースとして生まれ変わらせた。(写真:CNA)

トーク①:德元埤オランダ村≫

6月になりましたね。皆さんの生活の中で、今月から変わったことはありますか?

台湾南部・台南市では6月1日から新たにスーパーやカフェチェーン店の周辺も全面禁煙となりました。

台湾では実は禁煙の取り組みが盛んで、医療機関、学校関係はもちろん、3人以上が共用する室内オフィスや、カラオケ、遊戯施設、映画館なども含む公共施設でも室内は全面禁煙など、比較的厳しく禁煙の規定が定められています。違反した場合は、一般市民は2000台湾元~10,000台湾元(日本円およそ8,000円~40,000円)が科せられます。

ただ「騎樓」と呼ばれる軒下や通路は禁煙とはされていないのですが、台南市では6月1日からスーパーやカフェチェーン店の店先のこの「騎樓」や通路も正式に禁煙となりました。

台南市の黃偉哲・市長によると、多くの人が、スーパーなどの店舗周辺でタバコを吸う習慣があって、そこに出入りする際に受動喫煙をしてしまうことから、スーパー、コンビニエンスストア、スターバックスやルイーザコーヒー、85度Cなどのカフェチェーン店の「騎樓」や通路も禁煙にすることにしたそうです。違反者には罰金が科せられます。ので、タバコを吸われる方は、今後、台南を訪れる際には気を付けてくださいね。

さて、そんな新たな政策が始まった台南ですが、台南といえば歴史文化が感じられる“古都”として有名ですが、実はそれだけではないんです。

先日、台湾におけるオランダ大使館に相当する「オランダ在台弁事処」が、4月27日の「国王の誕生日(キングスデー)」を祝うために、オランダとゆかりのある台湾のスポットを紹介する動画を制作して、FacebookやYouTubeで公開しているのですが、オランダとゆかりのあるスポットは実は比較的台南に多いようです。

まずは、“オランダ”といえば思い浮かべるのが“風車”ですよね!その風車が台湾にもあるんです。その場所は、「德元埤荷蘭村生態休閒園區(德元埤オランダ村)」。

ここは広い公園のような場所で、広大な敷地内に入ると、赤レンガの道と芝生が広がっていて、そのそばには池や湿地など豊富な生態系があって、その様子が異国の田園風景のような雰囲気です。

さらに、サンゴのような形をした入り組んだ水路はオランダのような特徴を持っています。

園内には建物もそれほど多くはなく、道の途中に小さな小屋の休憩スペースがあるくらいなので、日本の長崎ハウステンボスのような“テーマパーク”ではなく、のんびりとお散歩を楽しむ“広い自然公園”といった場所なんですが、ここの人気スポットはやはり大きな“風車”。

100年以上の歴史を持つオランダのVaags社製で、実際にオランダから船で運ばれてきたものだそうです。赤い建物に、黒の大きな羽根がついていて、その羽がゆっくり回る姿はまるで本当にオランダにいるような気分を味わえますし、眺めているだけで何だか癒されます。その風車を背景に写真を撮る人もいますし、風車だけをカメラに収めている人も多くいます。

安全のため、風車の手前には白い柵がしてあって、そこから中へは入れないのですが、その白い柵と併せて風車を撮るのが人気のようです。

園内には特別、チューリップがたくさん植えてあったりするわけではないのですが、所々に大小さまざまなオブジェが設置されていて、中でも大きなチューリップのオブジェや、オランダの木靴のオブジェは人気のフォトスポットとなっていますよ。

また、ゴッホの名画、「アルルの跳ね橋」もあって、絵の世界に入り込んだ気分で写真を撮ることもできます。

この他にも、園内にはこの自然の中、キャンプエリアやバーベキューエリアがあって、家族やグループで楽しんでいる人の姿も見られます。また、飲食エリアやお土産売り場、トラベルインフォメーションセンターもありますし、休日は定期的に様々な催しものも行われています。

ここでは風車の羽と同じようにゆっくりとした時間を過ごしてくださいね。

「德元埤荷蘭村生態休閒園區(德元埤オランダ村)」は入場無料、24時間開放されています。キャンプ、バーベキューエリアを利用する際には別途料金が必要となります。

ただ風車は、平日は午後2時から午後4時まで、休日は午前10時から午後4時までの稼働となっています。ただし自然の力で動かしているため、この時間内でも風力が足りないときは回っていないこともあります。

「德元埤荷蘭村生態休閒園區(德元埤オランダ村)」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「新營」駅下車、そこからタクシーでおよそ20分です。

トーク②:台南市立図書館新本館≫

今年(2021年)1月、台南市に台南市立図書館新本館がオープンしました。元々の歴史は長く、日本統治時代の1919年に設立された財団法人台南公館の付属図書館が前身で、1924年に公共図書館の台南市立台南図書館となりました。戦後、行政ごとに分かれ、台南県と台南市の公共図書館は個別に展開していきましたが、2010年12月25日に台南県と台南市が直轄市に合併され、図書館も再度合併されました。

そして2015年に新本館の建設計画がはじまり、昨年(2020年)1月2日に、台南市立図書館新本館が完成しました。

その新本館の外観の設計・デザインを手がけたのはオランダのMecanoo設計事務所。1984年にオランダで設立された設計事務所で、世界中で図書館や劇場、大学のキャンパスなど多岐にわたる設計・デザインを手掛けています。

台湾では、この台南市立図書館の他に、新高雄駅も手掛けています。

そのMecanoo設計事務所がてがけ、およそ4年の月日をかけて作り上げた建物は、地上6階、地下2階建て。上に行くにしたがって建物が大きくなる、階段を逆さまにしたようなデザイン。その様子は、大きな樹のようにも見えます。

建物の最上階の外壁には、台南の古い家の窓に付けられていた「窗花」と呼ばれる、花のような鉄格子に由来したデザインになっていて、それを新たな手法と新たな素材を使って作り出すことで、台南の歴史的な記憶を表しています。角度によってうっすらと花の模様が見えますよ。

中に入ると、広いロビーは吹き抜けとなっていて、想像するこれまでの「図書館」とは全然違います。また、黒の床に真っ赤な壁の螺旋に続く吹き抜けの階段は、それ自体がアート作品のよう。まるで美術館のような「図書館」です。

館内は児童図書エリアや青少年エリア、漫画エリアなどに分かれている他、会議室や多目的ホール、手作り教室、文学サロン、そして、台南の文学者、宗教家、政治家、実業家、教育家、芸術家、地元に貢献した人など、台南の有名人200人余りを紹介している「台南名人堂(台南メモリアルエキシビジョン)」などもあって、本の貸出業務だけでなく、様々なスペースが設けられていて、多くの人が図書館としてだけでなく、様々な目的で楽しめるようになっています。

また、日本統治時代の書籍も1万6000冊あまり所蔵しているそうです。

本を読みに行くのもいいですし、建物や展示、雰囲気を楽しみに行くのもいいですよ。台南市の新たなスポットとして人気となっている台南市立図書館新本館、ぜひ足を運んでみてくださいね。

台南市立図書館新本館の開館時間は火曜日から土曜日までは朝8時30分から夜9時まで。日曜日は朝8時30分から夕方5時30分まで。月曜日は休館です。

アクセスは、在来線台湾鉄道「大橋」駅下車。駅から徒歩30分と、あまり便利ではありません。駅前からタクシーに乗るのがいいかもしれません。

ちなみに、この台南市立図書館新本館は、本館を移設したのではないので、新本館とは別に本館も元の場所で開館しているので、訪れるときは場所を間違えないようにしてくださいね。

トーク③:河樂廣場(The Spring)≫

そしてこの他にも今、台南で注目の“オランダ”に関係あるスポットといえば、「河樂廣場 The Spring」。

ここも新たなスポットで、2020年に完成した“憩いの広場”。オランダのロッテルダムを拠点とする建築家集団MVRDV が手掛けています。

元々は「中國城商場」というオフィスと住居が混在した大型のビルが建っていて、台南で重要な商業エリアとなっていましたが、時代と共に衰退し、治安の問題などもあったことから、2016年に取り壊され、水と戯れることのできる「河樂廣場 The Spring」として新たに生まれ変わりました。

でもただ生まれ変わったのではなく、「中國城商場」時代の建物の柱の一部を遺構として残し、台南の都市の発展の記憶を残すパブリックスペースになっています。

所々に柱を残し、広場の中央は水辺となっていて、元々あった建物の柱なんですが、なんだかヨーロッパの建物の遺構のような雰囲気を漂わせています。

ここは、昼は親子連れが水遊びを楽しんでいたり、夜はライトアップされた夜景を楽しみに若者が集まったりと、台南の新たなスポットなっています。

特に、夕暮れの時間が人気なんだそうです。というのも、街中であるにもかかわらず、広場の両側には遮るものがないため、陽が落ちる姿がしっかりと見ることができるんです。

アメリカ・フォーブスの「世界で最も期待されている公園7つ」のうちの一つに選ばれたこの「河樂廣場 The Spring」。この場所に特にお店があるわけではないのですが、街中のオアシス、まさに憩いの空間として人気となっています。

「河樂廣場 The Spring」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車。駅前の南バス停から14番の「億載金城」行きのバスに乗るか、北バス停から「0左」バスに乗って、どちらも「河樂廣場」バス停下車です。

日本と関係する建物の話はよく耳にしますが、他の国とゆかりのある台湾を探してみるのも面白いかもしれません。

今回は、“オランダ”と関係のある台南のスポットをご紹介しました。次回、台南を訪れる際にはぜひ、これらのスポットにも足を運んでみてくださいね。

もちろん、古都・台南ならではの古跡の中にもオランダと関係のある建物もあります。

台南の有名な古跡のうちの一つ「赤崁樓」は、オランダ統治時代の1653年にオランダ人の手によって建てられた要塞で、当時の名前は“省の城”という意味の「普羅民遮城(プロヴィンシア)」とよばれていた建物なんです。

その後、オランダ人が残した遺構の上に、次々と廟が建てられ、今の「赤崁樓」の姿となっていますよ。

歴史とも併せてオランダとの関わりのある建物もめぐってみてくださいね。

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