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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送台湾ソフトパワー - 2021-11-02_台湾のアマチュア棋士、張京鼎さん

  • 02 November, 2021
台湾ソフトパワー
第8回 国際将棋トーナメントオンラインVerで優勝した台湾のアマチュア棋士、張京鼎さん(写真:本人提供/CNA)

先月、10月15日から17日にかけて、「国際将棋フェスティバル2021」が行われ、藤井壮太・三冠が、第8回 国際将棋トーナメントオンラインVerの優勝者とオンラインで記念対局に臨んだという話題がニュースとなりました。

この「国際将棋フェスティバル」は、日本将棋連盟が、日本の伝統文化である将棋の国際的な普及・発展と文化交流や国際親善を目的に開催しているもので、これまで3年ごとに開催されていて、今回は、新型コロナの感染拡大防止の観点から、オンラインによって行われました。

今回の「国際将棋フェスティバル」では、特選対局や外国人のための指導対局、世界の将棋紹介などが行われ、一部は日本将棋連盟の公式チャンネルで配信されました。

その「国際将棋フェスティバル」の第8回 国際将棋トーナメントオンラインVerには、アジアや北米、ヨーロッパなど35の国と地域から、38人が参加し、8月から大陸代表決定大会が行われてきました。

そして大陸代表決定大会を勝ち抜いた14人ら計16人による決勝トーナメントが行われ、17日の決勝で台湾代表の高校生、張京鼎さんが優勝しました。

張京鼎さんは、現在、台湾北部、新北市の中和高校に通う16歳。しかし、幼いころから既定の教育システムに対して異なる考え方を持っていました。そして彼の父親もまた、子供の適性に合った成長を望んでいて、子供にとって学校に行くのが苦痛であるなら、自宅で学ぶことを望んでいたそうです。

張京鼎さんの父親は、「子供の考え方を尊重し、家で学習をしていた。彼は自分が学びたいという知識、中でも哲学の本をたくさん買って読むことができた」と語っています。

そして張京鼎さんは、3年前に、日本の将棋と出会いました。

なんでも張京鼎さんによると、囲碁や象棋(シャンチー)と呼ばれる中国将棋など他のボードゲームは、相手の駒を殺して攻撃や防御するのに対して、将棋は相手の駒を自分のものにするための戦略を考える。そこで、将棋を指すときはスポーツ選手が競技に没頭する感覚と似た興奮があるんだそうです。

そんな将棋の魅力にはまって以来、張京鼎さんは、インターネットや本でじっくりと将棋を勉強してきました。

YouTubeの動画などで独学した結果、他の人のゲームを理解できるようになったんだそうです。

そして、張京鼎さんは、日本の永瀬拓矢・棋士の後手番の攻防技やスタイルが好きで、よく永瀬・棋士の対局に注目しているそうで、張京鼎さん曰く、永瀬・棋士はとても努力家で見習いたいとし、機会があれば一緒に将棋を指してみたいと思っているそうです。

現在、アマチュア4段の張京鼎さんは台湾のアマチュア棋士で最高のプレイヤーですが、実は、最初は日本の将棋を舞台にした漫画「りゅうおうのおしごと!」から影響を受けたんだそうです。

そして張京鼎さん同様に、漫画をきっかけに将棋を好きになった人も多いことから、多くの将棋仲間と出会い、また、「貓二步」という将棋部を作り、初代部長を務めています。

現在は、毎週土曜日に決まったカフェで将棋を指しているそうで、部員は20人以上いるんだそうです。

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今回の「国際将棋フェスティバル」の第8回 国際将棋トーナメントオンラインVerで優勝した張京鼎さんは、優勝が決まった瞬間から、スマホのお知らせが鳴り続けていたそうで、多くのネットユーザーが彼にお祝いのメッセージを残していました。

そして、藤井壮太・三冠とオンラインで記念対局を行う機会が与えられ、熱戦の末、藤井・三冠に177手で敗れましたが、終局後、通訳を交えての感想戦が行われ、藤井・三冠からポイントとなる局面について丁寧な指導を受けました。

イベント終了後の記者会見では、その記念対局を解説した羽生善治・九段から「最後の最後まで見どころが多く、名局と言っていい」と評価され、藤井・三冠からも「序盤から終盤までしっかり指され、こちらが気付いていない好手を指されて、その実力を感じた」と張京鼎さんの実力を高く評価していて、張京鼎さんは後に自身のフェイスブックページに「人生においてとても光栄なことだ」とコメントしています。

日本の漫画がきっかけで将棋に興味を持った張京鼎さん。

将棋の魅力をもっと台湾の人に知ってもらいたいと、今後は、将棋の台湾での発展のために、囲碁など他のクラブの先輩方とも連絡を取って、将棋クラブの設立や大会の開催などを行っていきたいとしています。

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