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Rti 台湾国際放送Rti 台湾国際放送GO GO台湾 - 2021-10-30_基隆エリア

  • 30 October, 2021
GO GO台湾
岸田・首相の曽祖父である、岸田幾太郎氏が、日本統治時代、現在の基隆市の信二路と義二路の交差点のところで経営していた「岸田呉服店」と「岸田喫茶部」の建物が現在も残っている。そのことが台湾のメディアで紹介されると、その建物を写真に収めようと、新たな観光スポットになっている。(写真:CNA)

トーク①:“基隆の銀座通り”≫

今月(10/4)、日本の衆参両院にて首相指名投票が行われ、岸田文雄・議員が、第100代目の内閣総理大臣として指名されました。

以降、台湾でもニュースなどで岸田・首相の名前をよく耳にしますが、ニュースだけでなく、台湾がらみの話題も注目を集めています。

というのも、岸田・首相の曽祖父が、台湾北部の港町、基隆市と深い縁があるとして話題となったんです。

岸田・首相の曽祖父である、岸田幾太郎氏が、日本統治時代、現在の基隆市の信二路と義二路の交差点のところで「岸田呉服店」と「岸田喫茶部」というお店を経営していたんです。しかも、その建物が今も残っているんです。そのことが台湾のメディアで紹介されると、その建物を写真に収めようと、新たな観光スポットになっています。

交差点の角にある「岸田呉服店」だった建物は、赤レンガと石造りのエレガントなデザインが目を引くビクトリア調の建物で、今もきれいに保存されていて、現在は1階はチェーンのパン屋さん、2階はイタリアンレストランが入っています。

店内は一見すると普通のお店ですが、天井の梁の部分が補強されていたり、レンガの壁が残されていたりと、ところどころにその建物の歴史が感じられますよ。

そしてその隣にある「岸田喫茶部」だった方の建物は、基隆の老舗書店「自立書店」が入っていますが、今年(2021年)の1月から修繕工事をしているようです。

また、このエリアはかつて「義重町」と名付けられ、当時、台湾内でも有数の繁華街だったそうです。港町・基隆という土地柄、洋服から和服、眼鏡、時計、パン、日本料理など…高級な舶来品や食べ物が全てここに来れば探し出せると言われ、また、理髪店、病気の治療、記念写真撮影、家庭用品の購入など、どれもここに来れば満足いくサービスが受けられると言われていたそうです。

そんな数々の高級店が並び、街のにぎやかな様子から、この周辺は“基隆の銀座通り”とも言われていたそうです。

侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督、梁朝偉(トニー・レオン)出演の、日本でも有名な台湾映画「悲情城市」の中に登場する華やかなシーンは、この場所で撮影されたんだそうですよ。

そんなかつての“基隆の銀座通り”には、岸田・首相とゆかりのある建物の他にも、いくつか古い建物が残っていますので、ぜひ探してみてくださいね。

その残っている古い建物のうちの一つ “基隆の銀座通り”を歩いていくと、右手にモザイク柄にタイルが張られた建物があります。今は、モザイク柄は建物の半分だけとなってしまいましたが、かつて基隆最大の蒲鉾店「松元蒲鉾店」だった建物です。

その「松元蒲鉾店」の横に路地があるのですが、そのお隣の赤レンガの建物の壁には、日本統治時代のこの周辺の市街地図がありますよ。

そしてそのさらに奥の路地に入ると、かつての“基隆の銀座通り”に並んでいたスズランをデザインした街頭が迎えてくれる小さな路地があって、その路地の壁にはかつてのこの町の写真や、建物を描いたイラストなどが並んでいます。

ぜひこの路地も含めて散策して、街並みからかつての雰囲気を楽しんでくださいね。

岸田・首相とゆかりのある、「岸田呉服店」の建物までのアクセスは、在来線台湾鉄道「基隆」駅下車、もしくは、私は基隆に行くときは高速バスをよく使います。台北駅の東三門出口を出た先にある、國光客運バスターミナルから、1813番、基隆行きのバスに乗っておよそ1時間で基隆に到着します。

基隆駅に着いたら、基隆港の海洋広場を通過。バスで行った場合は、この海洋広場前に到着するので、海洋広場に向かって右手に進みます。高架下をくぐる横断歩道を渡って、基隆市内を走るバスのバス停を通過し、次の横断歩道を渡ったら「愛三路」を左へ。少し歩くと川があるので、川を渡ったところで右へ。そして1つ目の信号を左へ渡るとその道が「義二路」。その「義二路」を歩いていくと次の交差点のところにかつて「岸田呉服店」だった建物がありますよ。

基隆港の海洋広場から歩いて10分ほどで到着します。

ぜひ探してみてください。

トーク②:基隆要塞司令官邸&基隆要塞司令部校官眷舎≫

そして、基隆の新たなスポットと言えば、「基隆要塞司令官邸」。

ここは日本統治時代の1931年に、日本人起業家の流水偉助氏の邸宅として建てられたものです。

この流水偉助氏は、1921年に、乗合馬車「流水バス社(のちの基隆乗合自動車株式会社)」を設立して財を成した人物です。

その邸宅は、床の間や、押し入れ、天袋などがある典型的な日本家屋となっています。また、敷地内には芝生の庭があったり、タイル張りの池があったりと、優雅な造りで、台湾初の海水浴場である大沙灣海水浴場に面した高台に建っていて、見晴らしもよく、当時の高級住宅でした。

建物は日本式の木造建築で、材料、規模、空間様式…どれも非常に優れていると言われていて、戦後、国民党政権に接収され、ここは「要塞指令官邸」として使用されていました。そのようなことから「基隆要塞司令官邸」と呼ばれています。

この建物は2006年に、基隆市の古跡に登録されています。

ただこの古跡に登録された時点で、すでに建物の老朽化が激しかったことから、基隆市文化局は、建物の所有者である国防部に修復を要請するなどして、保存・再活用に向けた働きかけを続けてきました。

そして2016年に建物の管轄が文化局に移管されたことで修復への道が開け、総工費3,700万台湾元(日本円およそ1億5,200万円)を投じて修復作業が行われてきました。そして、昨年(2020年)に修復作業が完了し、一般に開放されています。

そして、この「基隆要塞司令官邸」の近くにある、こちらも基隆市の指定古跡に登録されている「基隆要塞司令部校官眷舎(高級将校宿舎)」。

こちらも日本統治時代の1929年前後に建てられた建物で、当時、日本人のための基隆の学校関係者宿舎だったもので、後に基隆要塞司令部の高級将校宿舎として使われていました。

2つの和風建築のうち、1つはかつての和洋折衷の外観を復元していて、もう1つは、赤レンガの基礎を意図的にむき出しで保存しています。

こちらも2006年に基隆市の指定古跡に登録されていて、一般に開放されています。

そしてさらに、今年(2021年)の4月から、この「基隆要塞司令官邸」と、「基隆要塞司令部校官眷舎」が夜間ライトアップを行っています。

歴史を感じる木造の建物から漏れる柔らかな明かりが、今、人気スポットとなっています。

「基隆要塞司令官邸」と、「基隆要塞司令部校官眷舎」は、現在は新型コロナの影響によって、平日は事前に予約した団体のみ参観が可能で、個人で自由に参観したい場合には、土日の朝9時から夕方17時の間のみの開放となっていますが、基本的には共に自由に参観ができます。開放時間は、毎週火曜日から日曜日の朝9時から夕方17時まで。月曜は開放していませんので気を付けてくださいね。

そして夜間ライトアップは毎日夕方18時から夜22時まで行われています。

「基隆要塞司令官邸」と、「基隆要塞司令部校官眷舎」までのアクセスは、基隆駅前のバス乗り場から、101、103、104のバスに乗って、「中正區行政大樓」バス停下車です。

トーク③:基隆の雨の日もおススメのスポット≫

基隆と言えば、雨が多いことでも有名で、歌にもよく歌われています。ですので、雨が降っていてもせっかく基隆まで足を延ばしたのに雨だった…と悲しまないでください。

台湾の人たちも、「雨でも楽しめる基隆のスポット」を紹介しているも多くいますよ。

まずよく名前が挙がってくるスポットが「陽明海洋文化藝術館」。この建物も実は日本統治時代に建てられたもので、基隆市の10大歴史的建築物の一つなんです。

1915年に建てられたもので、日本統治時代は日本郵船株式会社所有の建物でした。

元々は2棟あって、「和洋折衷」の建築様式だったそうですが、1つは戦争で毀損し、戦後、陽明海運会社が経営を引き継ぎ、1974年、北部大地震の後、屋上を撤去し、3階部分を改築。1978年には軽量鉄骨造り、4層の耐水性トタン屋根に改築されました。

陽明海運が建物の運営を引き継いでからは、建物本来の古くて素朴な外観を守りつつ、歴史文物を活性化し、海洋文化を伝えていくための「海洋文化芸術館」となりました。

2003年からリノベーション計画を実行し、2004年には修繕工事が完了。現在は、皆さんに海洋文化を理解してもらう、知ってもらう場所として、海と人文、歴史、地理、芸術、工芸など、人類の文明の発展の多様性を発見できる場を提供することを目的として、様々な展示やイベントが行われています。

基隆の駅の目の前にありますし、屋内ですので、雨でも楽しめますし、もちろんお天気の日でもおススメですよ。

そしてもう1か所、カフェなんですが、基隆港務大樓の中にある「好饗咖啡(Homee Cafe)」。オフィスビルなんですが、2階にいくつかのお店が入っていて、そのうちの一つがこのカフェなんです。

どうしてこのカフェがおススメなのかというと、大きな窓から港の様子を見ながらゆっくりとした時間が過ごせるんです。

基隆港は、飛鳥クルーズや、ダイヤモンドプリンセスなど、豪華客船が寄港する港。大きな船がゆっくり港に入ってきたり、港から離れていくときに出会えると、その過程をずっと眺めていたくなります。そんな大きな船も一望できる大きな窓のカフェなんです。ちょうど目の前の山にある「KEELUNG」サインも正面に見えて、最高のアングルですよ。

ここからなら、お天気の日も、雨の日も、港町・基隆の風景が楽しめます。

「好饗咖啡(Homee Cafe)」の場所は、基隆駅から、海洋広場を抜けて、港を挟んだ正面、基隆港務大樓の2階にあります。

ちなみに、基隆は港のすぐそばに街が栄えているので、豪華客船が寄港したとき、海洋広場脇を通り抜ける「愛一路」を港に向かって走ってくると、たくさんの建物の間から大きな船の姿が見えて、まるで街に船が突っ込んできたかのように見えるほど、びっくりする迫力を感じることができますよ。

ぜひ、港町・基隆ならではの風景も楽しんでくださいね。

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